お屠蘇 −日本伝統の邪気祓い −

日本には、伝統的な厄除けや邪気祓いの風習があります。古い習慣というと、まるで「スピリチュアルで現実味のないもの」に思われがちですが、実際のところ健康面や衛生的に意味のある風習も多いです。

たとえば、そのひとつに「正月にお屠蘇(とそ)をいただく」というものがあります。「お屠蘇」とは、日本酒やみりんに数種の漢方を漬け込んだ、いわゆる「薬酒」ですが、なぜ日本人はお屠蘇を飲むことを正月の習慣にしたのでしょうか。

今回は、「お屠蘇」について学び、ここから工芸と心地よい暮らしを探してみました。

0 Shares:
You May Also Like
鯉のぼり
続きを読む

端午の節句 – 日本の節句を楽しむ –

端午の節句、いわゆる「こどもの日」は、毎年5月5日の祝日です。男の子の成長を祝う日として知られ、男児のいる家では鯉のぼりをあげたり、兜飾りを飾ることでお祝いし、大人たちも菖蒲湯に浸かったり、柏餅やちまきを食べることもある…
続きを読む

人日の節句 – 日本の節句を楽しむ –

古代中国から伝わりし風習である「五節句」のなかで、一年のはじめに行われるのが「人日(じんじつ)の節句」です。桃の節句や端午の節句とくらべてあまり馴染みのないもののように思われがちですが、「七草粥を食べる日」といえばきっと…
続きを読む

二百十日・二百二十日 – 日本の雑節を楽しむ –

主に農業の時期の目安として伝わってきた日本の雑節のひとつ、「二百十日(にひゃくとおか)」は、立春から数えて二百十日経つ頃にあたります。およそ九月一日ごろであり、古来から日本列島に台風が来襲する頃として知られています。 稲…
続きを読む

土用 – 日本の雑節を楽しむ –

「土用の丑の日」にうなぎを食べるという風習があることは、みなさんもご存知のことですよね。 毎年7月末ごろの土用の丑の日に、夏の暑さにやられて体力が衰えてしまわないよう、栄養価の高いうなぎを食べることで、夏バテを防止すると…
続きを読む

彼岸 – 日本の雑節を楽しむ –

お彼岸とは、年に2回、春と秋に訪れる期間であり、先祖のお墓参りや仏壇の手入れをしたり、おはぎ、ぼたもちを食べる日としても知られています。 彼岸は「川の向こう岸」を意味する語でもあり、三途の川を挟んだ川岸、つまりは「あの世…
続きを読む

日本伝統の正月飾り – 年神様の迎え方 –

12月といえば、現代っ子にとってはクリスマスがイベントの中心。しかし、本来の日本の伝統的な12月の風習や行事といえば、「煤払い(大掃除)」や冬至、そして年越しです。 13日の煤払いが終われば、門松やしめ飾りなどの正月飾り…