津軽塗テーマの映画「バカ塗りの娘」豪華キャスト、監督が集結! 完成披露舞台挨拶付き試写会が開催、心地よかったと思える映画に

こんにちは、工芸と心地よい暮らしを探すメディアontowaです。

映画「バカ塗りの娘」は、当メディアの注目作品として紹介させていただいています。

これまでの記事は👉 映画バカ塗りの娘

また、「津軽塗」のことを知らなかったけど興味が湧いてきた方には、当メディアの記事「バカ塗りこと津軽塗の魅力」もオススメさせていただいています。(本記事は映画公開まで無料公開とさせて頂いております。)

さて、この度、完成披露試写会が8月9日に東京・グランドシネマサンシャインで行われ、主演の堀田真由さん、共演の小林薫さん、坂東龍汰さん、宮田俊哉さん、そして鶴岡慧子監督が登壇。私たちontowaも会場に参加してきましたので、ご報告いたします。

本作の主人公で津軽塗職人を目指す青木美也子を演じた堀田さん。

先週末、青森県弘前市の舞台挨拶にも参加されましたが「地元の方が作品を観ていただくということで緊張感はしましたが、皆さん優しく微笑んでくださって、とても暖かい雰囲気の中での舞台挨拶をすることができました。」と凱旋を報告。

鶴岡監督も「舞台挨拶前日にねぷた祭があって『バカ塗りの娘』のねぷたを作って頂いたことに感動し、実際にねぷたを引かせてもいただき、幸せでした。」と撮影地の全面協力に感謝されていました。

また堀田さんは役柄について「内気な役で等身大の女の子をイメージしました。セリフの少ない受け身の役でもあったので、しぐさや表情、動きに本質が見えると思い工夫をしました。」とコメント。

そして、学校でのシーンを挙げて「宮田さんがカッコよく塀を乗り越えていますが、美也子は運動が苦手だと思うのでその違いも出せたらと思い演じました。」と明かすと、当の宮田さんは「もしかしてイジっている?あれはあれでどうやろうか悩んだ結果です!」と大テレで、堀田さんと坂東さんから「いや、最高でした!」と労われていました。

美也子の父で津軽塗職人・清史郎役の小林さん。「津軽弁は大変なので、事前にセリフを削ってもらいました」とニヤリとするも「この親子関係として寡黙で不器用な人であった方がいいと思いました。」とその狙いを解説。

堀田さんは「今回は父娘として距離の縮まった濃密な時間を過ごせると思っていたので、弘前での3週間の撮影ではとても勉強になりました。」と小林さんをリスペクトするコメント。

小林さんも「堀田さんは佇まいのいい人で、自然な演技をされる。僕も意識することなくお父さんとして自然と向き合うことが出来ました。」とコメントを返していました。

青木家の長男で美也子の兄・ユウ役の坂東さんは「初めて髪の毛をド派手に染めました」と。そういったエッセンスからのこだわりの役作りを報告しながら「堀田さんとは3度目の共演で3年おきにお会いしている気がします。普段からしっかりとされているので年上かと思ったら、さっき僕の方が1つ年上であることを知りました!」とまさかの事実にビックリ。

美也子が一目ぼれする花屋の青年でユウのパートナー・鈴木尚人役の宮田さんは「演じる上では、一目ぼれされる男ってどんなんだ!?難しくないか!?と。そこから役を考えました。」と打ち明けるも、司会から一目ぼれされる経験を聞かれると「難しい質問ですね。まあ・・・・NOじゃないですね!」と会場を盛り上げました。

何度も塗り重ねて「バカ丁寧に作られる」という意味を込めて「バカ塗り」ともいわれる「津軽塗」。

インパクト大の本作のタイトルについて鶴岡監督は「効率など関係なく、色々な工程をへて愚直にやらないと辿り着かないところに津軽塗がある。その素晴らしさを見習いたいと思うとともに、自分もそのような映画を作りたいと思いました。」と命名の理由を明かしてくださいました。

そんなタイトルにちなんで「バカみたいに続けていること」をそれぞれが発表しました。

鶴岡監督は「映画館通い」といい、学生時代から時間があれば映画館で映画を観ていると明かされました。

かなりのアニメ好きで知られる宮田さんは、「日頃の僕のキャラクターを知るファンの方々からするとギャップを感じるかもしれません。」との前振り。「アニメ鑑賞」と答えて「僕にとってアニメは生活の一部。歯を磨くのと同じような感覚で観ています。ギャップありました?」と楽しませてくださいました。

多趣味という坂東さんは「あそび」と答えながら、どんな「あそび」なのかは「内緒です。」と回答。すると小林さんから「まさか女遊びじゃないだろうね?」と鋭いツッコミを受けて「違います!カメラとか絵とか…あ、言ってしまった」と微笑ましいシーンも。

一方、小林さんは「仕事」といい「歳を重ねるとベテランと言われることが多くなったけれど、それは本人的には面白くなくて。初心を忘れず、ただひたすらにひた向きにやっていきたいと思います。」と初心貫徹のコメント。

そして最後に、堀田さんは「母と電話」といい「やり続けているというより、やり続けちゃっている感じ?母が友達みたいな感覚でほぼ毎日電話。休みの時は3、4時間くらいテレビ電話。お互いお茶とかを入れて、二人でリモートカフェをしています。」と照れながら打ち明けて、共演陣から「可愛い~!」との声を掛けられていました。

最後に主演の堀田さんが代表し、「この作品は津軽塗がテーマの作品で、津軽塗の魅力が最大限に出されている作品です。撮影させていただいた弘前の四季折々の風景や青森の食、出ていただいた青森の人々の笑顔などたくさんの魅力が詰まった作品です。静かな作品ではありますが、観終わった後に心地よかったと思える映画になりました。」と胸を張ってアピールされました。

堀田真由さん、共演の小林薫さん、坂東龍汰さん、宮田俊哉さん、そして鶴岡慧子監督が終始アットホームな感じで楽しい、素敵なイベントでした。

私たちも「心地よかったと思える映画」として、映画「バカ塗りの娘」を盛り上げていきたいと思います!

映画の全国公開は、2023年の9月1日から、青森県は先行公開で8月25日からです。

本作品との出会いをキッカケに、日本の漆芸、工芸にも興味を持っていただき、楽しんでいただけたらと思っています。

本作品が一人でも多くの方に届きますよう、一緒に盛り上げてまいりましょう。

映画「バカ塗りの娘」

2023年9月1日(金)全国公開 / 8月25日(金)青森県先行公開

【ストーリー】
「私、漆続ける」その挑戦が家族と向き合うことを教えてくれた――
青木家は津軽塗職人の父・清史郎と、スーパーで働きながら父の仕事を手伝う娘・美也子の二人暮らし。家族より仕事を優先し続けた清史郎に母は愛想を尽かせて出ていき、家業を継がないと決めた兄は自由に生きる道を選んだ。美也子は津軽塗に興味を持ちながらも父に継ぎたいことを堂々と言えず、不器用な清史郎は津軽塗で生きていくことは簡単じゃないと美也子を突き放す。それでも周囲の反対を押し切る美也子。その挑戦が、バラバラになった家族の気持ちを動かしていく――。

【クレジット】
堀田真由/坂東龍汰 宮田俊哉 片岡礼子 酒向 芳 松金よね子 篠井英介 鈴木正幸 
ジョナゴールド 王林/木野 花 坂本長利/小林 薫
監督:鶴岡慧子 脚本:鶴岡慧子 小嶋健作 
原作:髙森美由紀「ジャパン・ディグニティ」(産業編集センター刊) 
企画プロデュース:盛 夏子 プロデューサー:遠藤日登思 松岡達矢 福嶋更一郎 
ラインプロデューサー:大川哲史
撮影:髙橋 航 照明:秋山恵二郎 録音:髙田伸也 音響効果:齋藤昌利 美術:春日日向子 
装飾:松尾文子 衣裳:藪野麻矢 ヘアメイク:光岡真理奈
編集:普嶋信一 音楽:中野弘基 スクリプター:押田智子 スチール:蒔苗 仁 助監督:栗本慎介
製作:「バカ塗りの娘」製作委員会 制作プロダクション:アミューズ映像企画製作部 ザフール 
配給・宣伝:ハピネットファントム・スタジオ
(C)2023「バカ塗りの娘」製作委員会
2023年/日本/カラー/ビスタ/5.1ch/118分

公式サイト:https://happinet-phantom.com/bakanuri-movie/
公式Twitter:@bakanuri_movie
公式Instagram:@bakanuri_movie

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