季節とうつわ – 啓蟄(けいちつ)-

3月に入り、長かった冬がようやく去っていくころ。寒さに凍えて冷え切っていた土も、春の暖かな雨に解かされてやわらぎ、草木や花々がまた新しく芽吹いたり、つぼみをつけ始めました。

二十四節気の第三番目である「啓蟄(けいちつ)」と読み、冬籠りの虫が這い出てくるころ、という春の季語でもある語。3月5日ごろから春分の前日までの期間であり、春爛漫の一歩手前、くらいの時期です。

ひとつ前の「雨水」にて、春に向けて準備をしていた生き物たちですが、季節が「啓蟄」へと移れば、地中で眠っていた虫たちも活動を再開し、かたく結んでいた蕾も花開きます。

このころには一雨降るごとに暖かくなるといわれ、冬眠から目覚める虫たちとは裏腹に、冬のコートはだんだんとクローゼットに籠るようになるでしょう。

私たちも新生活に向けてはりきる時期ですね。一日ずつ変わる春の気配を感じてみましょう。

0 Shares:
You May Also Like
061c9daffd5701a6c9eb1c450a85b915 画像
続きを読む

季節とうつわ -大暑(たいしょ)-

全国的に梅雨が明け、夏真っ盛りの時期となるのが二十四節気の第12番目、つまりは一年の真ん中の季節に当たるのがこの「大暑(たいしょ)」です。 例年7月23日ごろから8月6日ごろまでの期間ですから、学生にとってはちょうど夏休…
6ad2a232c450ce5acf4db5472cd7c810 画像
続きを読む

季節とうつわ -寒露(かんろ)-

10月に入ると、二十四節気は第17番目である「寒露」の季節へ移ります。 寒露の期間は10月8日ごろから10月22日ごろまでという、10月をまるっとしめるもの。「10月といえば寒露」といえば、覚えやすいでしょう。 秋もこの…