季節とうつわ – 芒種(ぼうしゅ)-

6月5日頃から、二十四節気は「芒種」へと移ります。沖縄では一つ前の小満と芒種を合わせて、梅雨の期間を表す「小満芒種(スーマンボウスー)」と呼ぶそう。

本州でも、芒種の頃には梅雨シーズンの訪れを感じられるでしょう。じめじめとして外出する気分も削がれてしまう日もありますが、稲作にとっては、梅雨の五月雨は恵みの雨。

芒種の「芒」とは、イネ科の植物の穂の先端にある突起のこと。つまり、この季節は稲作の始まりを意味するのです。大阪の住吉大社の「御田植神事(おたうえしんじ)」をはじめとして、全国で豊作をお祈りする祭りが行われます。

雨の時期には気分が沈んでしまう人も多いかもしれませんが、植物や虫たちにとっては嬉しい季節。初夏らしい兆しも見えるこの芒種の季節について、今回も紐解いていきましょう。

0 Shares:
You May Also Like
680e203c1f62c78f3deced6205da1e38 画像
続きを読む

季節とうつわ -大寒(だいかん)-

1月20日ごろより始まる「大寒(だいかん)」を最後に、二十四節気が一巡しました。2月4日の立春までの間のこの季節は、旧暦において一年の中で最も寒い季節とされています。 街ゆく人も暖かいセーターを着込み、モコモコと着膨れす…
3d71d4304e297cefb6a5cad3ee1ca57b 画像
続きを読む

季節とうつわ -小暑(しょうしょ)-

夏至を過ぎると、じめじめとした天候の続く梅雨も沖縄や奄美の地域から段々と明けはじめ、この一年に夏がやってきます。 梅雨の始まりには肌寒かった雨の日も、徐々に蒸し暑さを感じるようになるでしょう。この頃には、衣替えが済んでい…