箱根寄木細工は、江戸時代から東海道の土産品として全国で親しまれている木工芸品です。
着色をしない、数種の木材の木肌の色そのものを生かし、緻密で美しいさまざまな模様をパッチワークのように組み合わせることで、幾何学的な模様が作られます。
中でも、継ぎ目が見えないほど精巧に作られたカラクリの「秘密箱」は、一時期話題になったこともありご存じの方も多いのではないでしょうか。
木材のみで複雑に組み合わせて作られたもので、高級な一品から、箸置きや仕掛けのない小物入れなど、身近な品まで色々なものがあります。
幾何学的な模様と木の自然な色合いは人気の北欧家具とも相性も良く、今、あらためて注目が集まっています。
今回は、この美しい工芸品の歴史や作り方の謎を紐解きます。