林家たい平さんインタビュー – 波佐見焼の用の美を循環させる青春の創作活動 –

こんにちは、ontowaです。

2024年3月9日〜11日、長崎県波佐見町で400年以上の歴史を持つ磁器「波佐見焼」をライフワークとして手掛ける、落語家としても人気の林家たい平さんが、展示販売をおこないました。

林家たい平さんといえば、テレビの大喜利番組でも知られる落語家ですが、自ら波佐見焼の生地に染付を施し、独自の作風で作品を制作することをライフワークとしています。

会場は、羽田空港第2ターミナル1階にある「食を通じて日本各地の魅力を伝える」をコンセプトとした情報発信型カフェ、“和蔵場~WAKURABA~”。

和蔵場は、地域の特産品や伝統工芸品などの販売だけでなく、イベントや展示・販売ができるPRスペースがあり、食をきっかけにお客さまと地域をつなぐ場所です。

今回は、この和蔵場の会場にて、林家たい平さんに、たい平さんと波佐見焼が繋がるキッカケ、そして創作に対する想いを伺ってきました。

それでは、ここからはインタビュー形式でお楽しみください。

まず、たい平さんと波佐見焼の出会いについてお話いただけますでしょうか。

もう30数年前に僕の大学時代の同級生が陶磁器の卸問屋に就職しまして、そこの社長さんが落語好きで、僕と出会わせていただいたのがご縁です。

その社長さんに、僕は陶磁器大好きだって話をしたところ、じゃあ今度有田と波佐見に行くから一緒に来るかっていうことでご一緒させていただいたんです、それが30年ぐらい前になります。

一緒に有田、波佐見に行ったのですが、その時、波佐見で今もずっとお世話なってる西山さんという窯元で染め付けをさせていただいて、それがすごく楽しかったんですよ。

それから長い間なかなか伺うことができないでいたのですが、5年ぐらい前に、もう一度波佐見で染め付けしたら、何か自分なりの楽しいものがまたできるんじゃないかなと思い立ちまして、それからまた通い始めたんです。

波佐見で染付をされたとのことですが、それまでに染付はどこかでやられたことがあったのでしょうか。

いやいや、やっていないです。現地で、その30年前にお邪魔したときに、はじめてやらせていただきました。

最初は何か体験みたいな感じでやられたのでしょうか。

体験というよりは、その社長さんに描いてみたらどうだと言っていただいたのがきっかけですね。

描いていたんですけど、まだまだ全然で。わからないまま描いていた感じです。

5年ほど前から、もう一度波佐見で絵付に取り組むようになって、染付をおこなう機会はどの程度あったんでしょうか。

そうですね。仕事がありなかなか長くは滞在できないので、年に1回2回、それこそ1泊2日で。

1日丸々缶詰みたいになって、150点ぐらい描くといった感じです。

この間は2日間いただいたので、2日間で300点近く描きました。

一日中、描きっぱなしで手が痛くなるなどはないのでしょうか。

それは全然ないですね、僕も楽しく描いていますので。

どのようなところを楽しく感じますか。

例えば、絵って描いているうちに最終的な仕上がりも見えてくるわけですよね。

だけど、お皿って僕が染付した後、またいくつかの工程を経て、そして焼きの工程が入って、その藍色と白さが際立ってくる、そういう部分も面白さ、楽しさがありますね。

会場に並ぶたい平さんの染め付けた波佐見焼は、どこか懐かしさを感じます。
実際、波佐見に訪れて、最初に染付をされて時に、すごく楽しかったとのですが、その後30年ほど経って、また再開しようと思ったのは、当時染付をした時に何か特別な魅力や面白さがあったのでしょうか?

そうですね。友達のおうちに遊びにいった時に、当時自分が遊びで染め付けたものをずっと大切に使ってくれて、自分の染め付けたお皿が出てきてすごく嬉しかったんです。

こうやって日常の中に常に使ってもらっている幸せをその時に感じて。

そしたら友達以外の方の日常の中に、楽しさや、美しさを見つけてくれて使ってもらえる機会が増えるのであれば、もっともっとたくさんの点数を染付けてみたいと思ったんです。

衝動といいますか、そういう気持ちが湧き上がってきたということですね。

はい。これは、喜びの中から生まれて、こんな僕が描いたものでも大切に使ってくれているという、すごく喜びを感じましたので。

友達だけでなく、もっと多くの方に、落語以外にも自分の体を使って、喜んでもらえることは全てやりたいと思っていますので、その一つとして、波佐見焼に染付をするっていうことがライフワークのようになってきたんです。

かわいいカップもたくさん、手描きのイラストも素敵でした。
染付をやってみて、自分が思うようにいかない難しい部分があると思うのですが、実際、どうでしょうか。

窯元で見ていますとそれはもう皆さん本当に熟練した職人さんたちが染付、絵付をしているので、とてもじゃないですけど、僕は全くおよびませんが、楽しいものを伝えるっていうことに関しては、自分の中でもできることはあって。

そこにやっぱり、「くらわんか茶碗」っていう波佐見焼の持つ意味合いというのでしょうか。

日常の中にあって、ささっと描いた図案や絵がすごく味わいを持っているのに日常の中で変に主張しない。

だけどそこに絵が描いてあることで幸せを感じる、そういう「うつわ」なんですよね、波佐見焼は。

これに対して自分は自分なりのアプローチができるんじゃないかなと思っています。

先ほど事前に作品を見させていただいて、お話しされていたような笑顔をテーマしたうつわや、人を明るくするような言葉が描かれていました。これは、ご自身が表現したいことが、落語と共通するところがあるのでしょうか。

そうですね。

やっぱり食卓って笑顔が生まれる場所で、笑顔があるべき場所だと思っています。

少しでも笑顔を作るお手伝いが自分の食器でできるのであれば、それはすごく嬉しいですし、それは自分がやっている落語とすごく共通する部分があります。

うつわやカップに描かれた笑顔の数々。遊び心ある作品に会場も優しい雰囲気に包まれていました。
落語というとライブパフォーマンスという、お客様が目の前にいて、お客様の反応を直接見て感じて、その場でまた新たな表現をされるものと素人ながらに思っているのですが、染付をしている時はどうなのでしょうか。

西山窯さんはすごい大きな窯元なので、たくさんの素焼した生地があるんです。

それをもう好きなように、自分で描きたいものを持ってきて描いていいよって言ってくださって。

そのうつわの形との出会いが、これに何を盛ったら楽しいだろうとか、これはできたての家族2人が囲むうつわになるなとか、これは大家族で大皿でみんながワイワイしながら食べるうつわだろうだろうなとか、そうやってすごく形からインスピレーションを受けます。

それに自分が何をもう一つ加えて、さらに楽しいものになっていくだろうかということができるので、そしてさせてもらっています。

窯元の方がこんな生地もあるよって持ってきてくださることもあるのですが、自分の中に全く想像が及ばないものもあったりして、それは全く筆が進まないんですよ。

やっぱり落語のライブ感と同じで、今日そのお客さんが何を求めて、そして今、そのお客さんに向けて僕ができることなんだろうっていうのと同じように、うつわの形に向き合ったときに、そこから色々なものが見えてきて、そこに何をできるだろうと考えるのは、おそらく落語のお客さんと向き合うときと、そのまっさらな生地と向き合うときの気持ちは一緒ですね。

それは、例えば今回でいえば、2日間という限られた期間の中で、落語で培われた観客との感性のキャッチボールのようなやり取りがうつわとの間でも同じようにあって、ポンポンポンポンとかなりのスピード感でインスピレーションが湧き出てくるような感じなのでしょうか。

そうです。その工房の働いていらっしゃる皆さんも時々見に来て、早いね〜と笑

いやそれはもう勢いだけで描いているので、皆さんみたいに本当に緻密に花びらを1枚ずつ描いたりするのと違うのでといっているのですけど。

僕は自分の落語もいつも青春の若い芸であり続けたいと思っているので。

収まらない、お皿から飛び出る元気というんですか、お野菜でもやっぱりね、元気なお野菜食べると元気になるじゃないですか。

それと同じようにやっぱりお皿も一緒に食べ物を食べる大切なものなので、うつわから元気がでるぐらいのパワーを感じてもらいたいですね。

素敵なメッセージが描かれているうつわがありましたが、今伺ったような創作の中で、その場で湧き上がった言葉ということなんですね。

そうですね。

やっぱり、波佐見焼は日常の中に「用の美」がある。

僕は大学時代、民藝がすごく好きで、柳宗悦先生とか、芹沢銈介先生がすごい大好きになって、日常の中に使われるものの中にやっぱり美しさを感じながら生活することがとても大切で、そういうものに、ほんのちょっとですけど、一つになれたら嬉しいなっていう想いがすごくありますね。

染付と落語の共通点をいくつかお話いただきましたが、逆に落語にない時間を、染付の時間に求めている、補完し合える、相乗効果があるというようなことはありますか。

何かうまくスイッチが切り替わって新しい落語のアイディアがうまれるとか。

落語のアイディアは生まれないですね。

このお皿をどうやって楽しいお皿に変えていくかっていうことしか考えていないので。

他のことは全く考えていないですね。

うつわによって知らない自分に出会えるというのかな。

自分こんな表現ができるんだっていうものが波佐見に行くたびに、そしてまたうつわに会うたびに、こういう自分もいたんだ、こんな大胆なところもあったんだとか。

そういう自分の中の気付きみたいなのは、すごく染付をしている間に思いますよね。

でもどちらも僕なんですよ。

だからもう一言も喋らないで朝の8時から5時まで、ほぼお昼も食べないでもう無言でその時間染付をしているのも僕だし、逆にその反対の振り子はお客さんの前でずっと1時間でも2時間でも喋っている自分がいるので、それはいい意味の振り子になっているかもしれないです。

波佐見焼の染付という活動に出会って今まで持っていなかった自分に出会えたと。

それはありますね。何かうまく見せようとか、上手に描こうとか、そういうことが多分最初の頃は、落語でもあったと思います。

だけど今はそうじゃなくて、自分をさらけ出すことによってそれで、そこから、元気をもらったりパワーをもらったり笑顔になったりするお客様がいるってことに気がついているので。

そこはもう完全に最初の頃の自分とは違うところですね。

波佐見焼の展覧会は今回で2回目とのことですが、前回から何かテーマを変えた、あるいは新たな挑戦をされたことはありますか。

私、今年で60歳なんですよね。

60でもう一度、青春に戻りたいと思っているので、そういう意味で言うと、もう筆に勢いを持たせて、とにかくその若さで可とする。

もう、落ち着いたら負けだと思っているんですよ。

勢いが大切だと思っているので。

例えば、机の上を履くようなホウキを買ってきて、刷毛目のものも、普通の刷毛でなくてホウキで描くてみるとかを勢いでしてみる。

だから、どういうふうに出るかもわからない。でも、すごく楽しいんです。

とにかく僕の場合は、早く描ける。

そしてなるべく本当に多くの人の手元に渡ってもらえたら嬉しいなという想いがすごくあるので。

私たちメディアでは、心地よい暮らしを提案していまして、たい平さんが、普段の暮らしの中で、心地よく暮らすために、大切にしていることや、心がけ、実際におこなっていることがあれば、ぜひお聞かせください。

好きなものに囲まれているっていうのはすごく幸せな時間なんですね。

僕は日本中の張子と土人形も集めていているのですが、すごく素朴なものがたくさんあるんです。

今、地方に仕事で行くことが多いので、その地方の土人形だったり、張子だったりを買ってきて、僕のアトリエっていうか、作業をするところの僕の机の前にならべていて、僕は幸せな大好きなものに囲まれています。

それがご自身にとって心地がいいと。

そうですね。

この張子の絵を描いた人だって多分、普通に農業忙しいときには、お米を作っていて。

でも農閑期になれば、素晴らしい絵の作者になる。

読み人知らず作者知らずだけれども、でも僕はそれを見て、うわーすごくいい顔をしているな、笑っているなとかそういう感動をいただける。

それが僕の中に一度入って、今度はこうやってアウトプットで波佐見焼という形で出てきたときとか、落語で出てきたときに、同じような想いを、それを受け取った人に感じてもらえたらいいですよね。

先人が作ったものから、感動を得て、それがたい平さんを通して循環していくような感じでしょうか。

そうですね、それはとても幸せなことですね。

日本民藝館の離れに柳宗悦先生のおうちがあって、そこの2階の洗面の手洗いの部分、会津本郷焼のにしん鉢なんです。

にしんをつけ込むための鉢をそういう風に使っていたんですよ。

嬉しかったのは僕もにしん鉢に出会ったときに、それをいつも筆洗にして絵を描いてまして。

それがあるだけですごい幸せなんです。

本来は、違う用途で作っていったものだけど、すごく分厚く、重いものなんですけど、すごく温かいんですよ。

それをまた柳宗悦先生がそんなふうに使っている。

ちょっと同じみたいな、一緒だみたいなね笑

波佐見焼の創作活動の今後の展望、目標にされていることなどありましたらお聞かせいただけますでしょうか。

僕の大好きな、染色家の芹沢銈介先生はすごく素晴らしいデザイン性を持ちながらも、でも普段僕たちが使っている座布団カバーとか、そういうものにこうなって、たくさん量販しているんですよ。

それがそれぞれのおうちの中に浸透している。

美しい誰々の作品ではなくて、日常の中に何かこの座布団カバー素敵だなとか、この暖簾は素敵だなっていうのが日常の中にぽっとあることが大切だと思っているので、僕もいつか本当に量産できたらなと思っています。

今でもね、ちょっとずつパッド印刷で焼いてもらって、それは僕の美術館で売ったりしているので、そういう意味で言うと、「たい平印」みたいなのができてそれが20種類ぐらい、もっともっと安価な何かお値段で。

皆さんが日常に使っている「これってたい平なんだ」「あんたが使ってるあれ笑点のたい平さんがデザインしたやつよ」「へー」なんて。

でもそんこと気がつかないで「なんか楽しいよね」「これ使ってるとご飯が美味しくなるよね」って言って。

で、気がつくと「これ、たい平ってほら後ろに書いてあんだろ」って笑

そういう日常への溶け込み方ができたら、さらに嬉しいなと思いますね。

波佐見焼は、2000年以降、一般の方向けに安価なものや、北欧のデザインを取り入れたようなものなどで、かなり食卓に浸透してきていますよね。

そこに偶然といいますか、お友達とのご縁で、波佐見焼と知り合って。

創作の基盤が、他の産地ですと量産することが難しいということも、波佐見であればできるのではと、お話を伺いながら思いました。

はい、私もそう思います。

やっぱり伝統もありながらも、でも新しいことに次から次へと挑戦して、新しい風を取り入れている波佐見焼。

この間のテーブルウェアフェスティバルを観に行った時も、やっぱり波佐見焼のブースは、すごい華やかで、いいんですよね。

本日は、貴重なお時間をどうもありがとうございました。

編集後記

林家たい平さんのインタビューを終えて、最初の感想は、一貫した利他の姿勢、それが輝いていらして、とてもエネルギーがある方だということ。

誰かのために、自分ができることがあるという想いを持ち活動することは、とても素敵なことなのだと、改めて考える機会となり、たい平さんの活動とその姿勢に、大変刺激をいただきました。

インタビュー後に、落語にも興味があるのですがまだまだ勉強不足で、と伝えましたら、「落語のある暮らしもいいですよ」と笑顔で優しく一言。

たい平さんにお話を伺った後のこの一言は、落語を楽しむ心地よく暮らす自分たちの姿が目の前に一気に開けたような瞬間でした。

たい平さんは当日、会場でお客様とフレンドリーにお話し、写真撮影とサインと、お客様との時間をとても大切にされていました。

会場で絵を描いていただいたのですが、インタビューのお話にあったように「インスピレーション」が溢れ出てくるような感じで一気に描かれて、それがまたどれも味のある素敵なものばかり。

私たちだけでなく会場にいらしたお客さまも驚き、惹き付けられた瞬間でした。

今回、たい平さんと作品から、たくさんの元気と勇気をいただけたように思います。

後日、編集時に改めて、たい平さんのX(ツイッター)アカウントを拝見したところヘッダーに、たくさんの土人形が!

https://twitter.com/taiheihayashiya

ぜひ、こちらもチェックしてみてくださいね。

林家たい平さんは、工芸と落語を通じて私たちに心地よい暮らしを提供してくださる稀有な存在です。

当メディアでは、工芸と落語だけでなく、あらゆるジャンルでご活躍する、林家たい平さんのこれからのご活躍を応援してまいります。

プロフィール(敬称略)
林家たい平

落語家 1964年生まれ 武蔵野美術大学造形学部視覚伝達デザイン学科卒業
ふるさとの秩父に、≪たい平美術館≫を2022年に開館
https://www.hayashiya-taihei.com/

和蔵場について:
羽田空港第2ターミナルにある、日本各地の魅力を伝える情報発信型の店舗です。『味わいからその土地を知り、訪れたくなるように。これから訪れる土地をもっと楽しめるように。人と地域を結びつけたい』 そんな想いから2020年に羽田空港にオープンしました。ご当地素材を生かした逸品と共に、地域の魅力も併せて体感できるように特産品や伝統工芸品など展示・販売できるPRスペースを設置し、食をきっかけにお客さまと地域をつなぎます。
https://www.instagram.com/wakuraba_official/

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