津軽塗テーマの映画「バカ塗りの娘」花屋で働く青年・尚人を宮田俊哉さんが好演!

こんにちは、工芸と心地よい暮らしを探すメディアontowaです。

映画「バカ塗りの娘」は、当メディアの注目作品として紹介させていただいています。

これまでの記事は👉 映画バカ塗りの娘

また、「津軽塗」のことを知らなかったけど興味が湧いてきた方には、当メディアの記事「バカ塗りこと津軽塗の魅力」もオススメさせていただいています。(本記事は映画公開まで無料公開とさせて頂いております。)

さて、この度、「バカ塗りの娘」の中で、漆塗りによってバラバラになってしまった主人公・美也子の家族を繋ぎ、美也子が変わるきっかけのひとつになるキーパーソン、花屋の青年・尚人を演じた宮田俊哉さんの場面写真を解禁されました。コメントとともに紹介させていただきます。

花屋の青年・尚人を演じたキーパーソン、宮田俊哉さん

尚人は、スーパーで働く美也子がいつも自転車で通る際に見かける花屋の青年。

今回解禁されたのは、津軽塗職人の父・清史郎(小林薫さん)の仕事を手伝う美也子が、父の手伝いで訪れた結婚式場で、たまたま会場に居合わせた尚人と出会うシーンと、花屋で働く尚人を捉えたシーン。

結婚式場で話すシーンは、美也子と尚人との交流が始まるきっかけとなる場面で、尚人のやわらかく爽やかな笑顔から、彼の明るく誰からも好かれる雰囲気が伝わってきます。

そんな尚人を演じた宮田さんは作品について、「普段忙しなく生きている僕にとってはとても緩やかな良い時間を過ごすことが出来ました。そして何より優しい気持ちになれる作品だと思いました。初めての挑戦が沢山あってやり甲斐を凄く感じ、とても幸せでした。」と語ってくださいました。

宮田さんが演じる尚人はまるで当て書きかのよう

宮田さんは、アイドルグループ Kis-My-Ft2のメンバーとして多岐にわたり活躍されています。

出演するレギュラー番組の「キスマイ超BUSAIKU!?」(フジテレビ系)」で以前、主演の堀田真由さんと共演していますが、そのときの番組での印象とは異なり、堀田さんの持つ空気感がこの作品にとてもマッチしていていたと感じたとのこと。

一方、堀田さんは、テレビのバラエティや音楽番組で見ていた宮田さんとお芝居をすることがとても新鮮で不思議だったと話しつつ、宮田さんが演じる尚人はまるで当て書きかのようなハマりっぷりだったと明かしてくださいました。

伝統工芸が持つイメージのその先とは

どんなときも爽やかな笑顔で接客する尚人に密かに元気づけられていた美也子は、尚人に淡い想いを抱きますが、実は尚人は美也子の兄・ユウのパートナー。

そのことを知った美也子にとって、尚人は次第に良き相談相手へと変わっていきます。

尚人は、父の仕事を継ぎたいが決心しきれない美也子に対し、「漆、継がないんですか?」とさりげなく背中を押し、美也子が変わるきっかけをつくります。

自分に自信がない美也子や頑固で不器用な清史郎と違い、自由に自分たちらしく生きるユウと尚人。

2人について原作者の髙森美由紀さんは『伝統工芸が持つ「敷居が高い」「古い」「とっつきにくい」「重厚」「かたい」などの一般的なイメージとは対比で「とっつきやすい」「新しい」「軽やか」「やわらかい」をユウと尚人は体現しています。伝統工芸が持つイメージのその先を見せてくれそうな瑞々しさを持っていると思いました』と語っています。

映画では、これから津軽塗に挑戦しようとする美也子にとって大切な存在である尚人に、ぜひ注目してみてくださいね。

ともに漆芸の魅力を堪能できる映画

先日の試写会募集時に皆さまからいただいたコメントにおいて、「この映画をキッカケに、初めて漆芸や津軽塗を知った」という方が多数いらっしゃいました。

そして、「工芸に今まで接点がなかったです」、「お値段もお高いのでずっと憧れのままでした」、「距離を感じていました」といった声とともに、「これを機会に漆芸や津軽塗をもっと知り、手元にお椀やお箸を買ってみます」という声も多数あり、とても嬉しく思いました。

工芸を楽しむことは、私たち誰もが平等に持つ権利です。

気の遠くなるような工程や時間を費やし作られた、凝縮されたエネルギーの結晶のような工芸品。

その中でも津軽塗は、わずかな漆、木材などの天然素材から作られる漆芸品であると同時に、塗りの技法も多岐にわたる魅力ある工芸品です。

それは大量生産の時代にあらがう、わずかな生産量であるのだけど、力強く、そして美しい存在。

是非、津軽塗や漆芸品の手触り、口当たりの良さを体感してみてください。

手元に置き、毎日のように使ってみたり、眺めていたりと、工芸を楽しむ時間が増えてくると、不思議と自らの暮らしも心地よいものに感じてきます。

映画「バカ塗りの娘」を観て、安心して、この素晴らしい漆芸の魅力に、ともに近づいてまいりましょう。

先行のキャスト登壇の試写会情報も発表され、いよいよに迫ってきましたが、映画の全国公開は、2023年の9月1日から、青森県は先行公開で8月25日からです。

本作品との出会いをキッカケに、日本の漆芸、工芸にも興味を持っていただき、楽しんでいただけたらと思っています。

本作品が一人でも多くの方に届きますよう、一緒に盛り上げてまいりましょう。

映画「バカ塗りの娘」

2023年9月1日(金)全国公開 / 8月25日(金)青森県先行公開

【ストーリー】
「私、漆続ける」その挑戦が家族と向き合うことを教えてくれた――
青木家は津軽塗職人の父・清史郎と、スーパーで働きながら父の仕事を手伝う娘・美也子の二人暮らし。家族より仕事を優先し続けた清史郎に母は愛想を尽かせて出ていき、家業を継がないと決めた兄は自由に生きる道を選んだ。美也子は津軽塗に興味を持ちながらも父に継ぎたいことを堂々と言えず、不器用な清史郎は津軽塗で生きていくことは簡単じゃないと美也子を突き放す。それでも周囲の反対を押し切る美也子。その挑戦が、バラバラになった家族の気持ちを動かしていく――。

【クレジット】
堀田真由/坂東龍汰 宮田俊哉 片岡礼子 酒向 芳 松金よね子 篠井英介 鈴木正幸 
ジョナゴールド 王林/木野 花 坂本長利/小林 薫
監督:鶴岡慧子 脚本:鶴岡慧子 小嶋健作 
原作:髙森美由紀「ジャパン・ディグニティ」(産業編集センター刊) 
企画プロデュース:盛 夏子 プロデューサー:遠藤日登思 松岡達矢 福嶋更一郎 
ラインプロデューサー:大川哲史
撮影:髙橋 航 照明:秋山恵二郎 録音:髙田伸也 音響効果:齋藤昌利 美術:春日日向子 
装飾:松尾文子 衣裳:藪野麻矢 ヘアメイク:光岡真理奈
編集:普嶋信一 音楽:中野弘基 スクリプター:押田智子 スチール:蒔苗 仁 助監督:栗本慎介
製作:「バカ塗りの娘」製作委員会 制作プロダクション:アミューズ映像企画製作部 ザフール 
配給・宣伝:ハピネットファントム・スタジオ
(C)2023「バカ塗りの娘」製作委員会
2023年/日本/カラー/ビスタ/5.1ch/118分

公式サイト:https://happinet-phantom.com/bakanuri-movie/
公式Twitter:@bakanuri_movie
公式Instagram:@bakanuri_movie


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