津軽塗テーマの映画「バカ塗りの娘」第42回バンクーバー国際映画祭に出品決定!

こんにちは、工芸と心地よい暮らしを探すメディアontowaです。

第1回「暮らしの小説大賞」を受賞した「ジャパン・ディグニティ」(髙森美由紀さん著)を、主演 堀田真由さん、鶴岡慧子監督で映画化した「バカ塗りの娘」が、全国にて絶賛公開中です。

映画「バカ塗りの娘」は、当メディアの注目作品「心地よかったと思える映画」として紹介させていただいています。

これまでの記事は👉 映画バカ塗りの娘

また、「津軽塗」のことを知らなかったけど興味が湧いてきた方には、当メディアの記事「バカ塗りこと津軽塗の魅力」もオススメさせていただいています。

この度、2023年9月28日から開催される第42回バンクーバー国際映画祭 パノラマ部門への出品が決定し、これに合わせて新たな場面写真も解禁されましたので、ご紹介いたします。

ミニシアターランキングで第1位にランクイン!

2023年9月1日(金)より全国公開となった本作は、「津軽塗の美しさに感動した」「故郷を思い出して、家族に会いたくなった」「それぞれの登場人物が踏み出す姿に勇気をもらった」「見終わった後、温かい涙が溢れ出た」など、絶賛する感想が続々と寄せられ、【ミニシアターランキング】で第1位(初週金土日の動員数:興行通信社調べ)にランクインしました。

手間暇かけて制作され、ひとつとして同じ柄のない津軽塗。

そして何度も何度も塗り重ねる工程は、失敗を重ねながらも日々を生きる私達の人生に寄り添っているかのよう。そんな「津軽塗」を描く本作に、多くの人が魅了されているようです。

漆芸の世界は、ベテランだけでなく若手・中堅の職人や作家が全国で多数活躍しており、昔ながらの技法を用いながらも、新しい技術を取り入れるなどの工夫をおこないながら、斬新な作品に挑戦する方が多数いらっしゃいます。

300年以上も変わることなく受け継がれてきた津軽塗も例外ではなく、近年は若手職人を中心に、現代のニーズに合わせ、若い感性を活かした新たな可能性を広げる取り組みがおこなわれています。

劇中でも、「津軽塗をやっていくことは簡単じゃない」と言う津軽塗職人の父の反対を押し切りながらも既成概念にとらわれずに挑戦する主人公・美也子(堀田真由さん)の姿がみられます。

津軽塗ピアノが弘前市立博物館に、その後オランダで展示

そんな本作のキーアイテムとなるピアノが、現在、弘前市立博物館にて展示されています。(2023年9月18日までを予定)

ピアノにはカラフルな津軽塗の模様が施され、その美しく丁寧な仕上がりに思わず見入ってしまうほど。

劇中に登場したピアノは、オランダで展示されることも決定しており、これから世界中の人たちに「津軽塗」、日本の漆芸の魅力が伝わっていくのではと期待が高まります。

このピアノの制作秘話については、堀田真由さんと鶴岡監督のontowa単独インタビュー記事にて語っていただきました。詳しくはこちら

オランダ映画祭に続き、第42回バンクーバー国際映画祭への出品決定!

そして、この映画「バカ塗り娘」自体も、青森から全国へと公開が広がり、海外映画祭での上映が続々発表されています。

今月20日からオランダで行われる「第18回カメラジャパン・フェスティバル」での上映に続き、2023年9月28日から開催される「第42回バンクーバー国際映画祭 パノラマ部門」への出品も決定しました。

これに合わせて、津軽塗のピアノと、そのピアノを嬉しそうに眺める兄・ユウ(坂東龍汰さん)と本作キーパーソンの尚人(宮田俊哉さん)の姿を切り取った場面写真が新たに解禁されました。

世界に羽ばたく本作の今後にも注目です。

編集後記

先日、伝統工芸青山スクエアにて開催されたトークイベントにて、本映画のプロデューサーの盛夏子さんが、「 小さな映画なので評判がよければ全国での上映映画館数が増えていくという方式になりました。 もしご覧いただいて、いいなと思っていただけましたら、ご友人、周りの方々に一言、宣伝していただけると嬉しいです。」とおっしゃっていました。
(詳しくは、こちらのイベントレポをお読みください。)

映画は現在、絶賛公開中ですが、既に映画をご覧になって心を揺さぶられた皆様が、一人でも多く周りの方々にその想いを伝えていただくことで、まだ予定していない映画館での上映や、ロングランに繋がっていくのだと思います。

皆さまの想いがこれからも具体的な形となっていくことを願っています。

私たちも、本映画をより多くの皆さまにご覧いただき、本作品との出会いをキッカケに、日本の漆芸、工芸にも広く興味を持っていただきたい、そして工芸を楽しんでいただきたいと思っています。

舞台挨拶で堀田真由さんがおっしゃったように、

私たちも「心地よかったと思える映画」として、映画「バカ塗りの娘」を推してまいります

本作品が一人でも多くの方に届きますよう、引き続き一緒に盛り上げてまいりましょう。

映画「バカ塗りの娘」

絶賛公開中

【ストーリー】
「私、漆続ける」その挑戦が家族と向き合うことを教えてくれた――
青木家は津軽塗職人の父・清史郎と、スーパーで働きながら父の仕事を手伝う娘・美也子の二人暮らし。家族より仕事を優先し続けた清史郎に母は愛想を尽かせて出ていき、家業を継がないと決めた兄は自由に生きる道を選んだ。美也子は津軽塗に興味を持ちながらも父に継ぎたいことを堂々と言えず、不器用な清史郎は津軽塗で生きていくことは簡単じゃないと美也子を突き放す。それでも周囲の反対を押し切る美也子。その挑戦が、バラバラになった家族の気持ちを動かしていく――。

【クレジット】
堀田真由/坂東龍汰 宮田俊哉 片岡礼子 酒向 芳 松金よね子 篠井英介 鈴木正幸 
ジョナゴールド 王林/木野 花 坂本長利/小林 薫
監督:鶴岡慧子 脚本:鶴岡慧子 小嶋健作 
原作:髙森美由紀「ジャパン・ディグニティ」(産業編集センター刊) 
企画プロデュース:盛 夏子 プロデューサー:遠藤日登思 松岡達矢 福嶋更一郎 
ラインプロデューサー:大川哲史
撮影:髙橋 航 照明:秋山恵二郎 録音:髙田伸也 音響効果:齋藤昌利 美術:春日日向子 
装飾:松尾文子 衣裳:藪野麻矢 ヘアメイク:光岡真理奈
編集:普嶋信一 音楽:中野弘基 スクリプター:押田智子 スチール:蒔苗 仁 助監督:栗本慎介
製作:「バカ塗りの娘」製作委員会 制作プロダクション:アミューズ映像企画製作部 ザフール 
配給・宣伝:ハピネットファントム・スタジオ
(C)2023「バカ塗りの娘」製作委員会
2023年/日本/カラー/ビスタ/5.1ch/118分

公式サイト:https://happinet-phantom.com/bakanuri-movie/
公式Twitter:@bakanuri_movie
公式Instagram:@bakanuri_movie

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