6月5日頃から、二十四節気は「芒種」へと移ります。沖縄では一つ前の小満と芒種を合わせて、梅雨の期間を表す「小満芒種(スーマンボウスー)」と呼ぶそう。
本州でも、芒種の頃には梅雨シーズンの訪れを感じられるでしょう。じめじめとして外出する気分も削がれてしまう日もありますが、稲作にとっては、梅雨の五月雨は恵みの雨。
芒種の「芒」とは、イネ科の植物の穂の先端にある突起のこと。つまり、この季節は稲作の始まりを意味するのです。大阪の住吉大社の「御田植神事(おたうえしんじ)」をはじめとして、全国で豊作をお祈りする祭りが行われます。
雨の時期には気分が沈んでしまう人も多いかもしれませんが、植物や虫たちにとっては嬉しい季節。初夏らしい兆しも見えるこの芒種の季節について、今回も紐解いていきましょう。