「豊葦原千五百秋瑞穂国(とよあしはら‐の‐ちいおあきのみずほのくに)」とは、「葦の穂の豊かにめでたく生いしげる国」という、古代の日本の国土の美称。また、マルコ・ポーロは『東方見聞録』にて日本を「黄金の国」と称しました。
このように、葦の穂が風にさざめくいにしえの風景や、莫大な金を算出すると思わしめたイメージから、日本を表す伝統的な色には、丹色や紫に加えて「黄金色」も挙げることができるでしょう。
実際の日本では「黄色」は一色ではありません。古代では誰でも身につけることが許された「ゆるし色」の黄色、そして天皇のみが身につけられるとされた「禁色」の黄色と、染め方や染料によって身分が分かれていたのです。
今回は、日本の特別な色、「黄色」について、お話します。