信楽焼 – 日本六古窯巡り –

信楽焼は、滋賀県甲賀市信楽町で作られている焼きものです。日本の焼きものの産地はたくさんありますが、信楽焼は最も有名な産地の一つであり、きっと「焼きものといえば?」と聞けば誰もが信楽焼の名を思いつくのではないでしょうか。

六古窯のひとつであり、粘土に恵まれた土地柄から陶芸材料自体のシェアも広く、そして信楽焼の代名詞でもあるたぬきの置物が全国的に知られていることから、信楽焼の知名度はとりわけ高いと思います。

ところで、いま信楽焼のうつわの特徴について思い浮かべようとしても、想像の中ではたぬきが先に出てきて、伝統的なうつわがどのような色形であるのか、どこか曖昧である方も多いのではないでしょうか。

今回は、信楽焼の歴史や特徴を紐解き、その魅力を深掘りしてみます。

0 Shares:
You May Also Like
続きを読む

心地よい小石原焼のある暮らし

日本の九州地方には、日本で初めて磁器の生産をした有田焼をはじめ、多くの焼き物の産地があります。中でも、中東部の朝倉郡小石原で作られている小石原焼(こいしわらやき)は日本の陶器の中ではめずらしく、磁器生産が始まった後に開山…
続きを読む

心地よい九谷焼のある暮らし

硬質で美しく、品質の高いことで知られている日本の陶磁器の中でも、ひときわ鮮やかな色彩をはなつ九谷焼。石川県を代表する工芸の一つです。 赤、青、緑、紫、黄の五色を用いる「五彩」は九谷焼の代名詞として有名ですが、「金蘭手」と…
続きを読む

心地よい三川内焼のある暮らし

九州地方では、16世紀末から磁器作りが始まり、有田焼をはじめとした高品質な白磁が生み出されてきました。 長崎の三川内焼も、この400年前から続く陶芸の歴史に連なる、日本を代表する白磁の産地のひとつです。 三川内焼(みかわ…
続きを読む

焼きものの材料と焼成方法

私たちの日常の食器の中でも最も身近な素材である陶磁器。うつわの形に形成した粘土を窯で焼くことから、一般に「焼きもの」とも呼ばれます。 日本の焼きものは、縄文時代より続く非常に長い歴史があります。安土桃山時代ごろには、茶湯…
続きを読む

沖縄陶芸「やちむん」の魅力

琉球方言で「焼きもの」を意味するやちむん。エメラルドブルーの美しい海に囲まれた環境で作られる陶芸って、なんとも魅力的です。 ぽってりとした厚みのある赤土のうつわは、おしゃれでナチュラル。生活に馴染む自然な風合いが愛される…
続きを読む

心地よい笠間焼のある暮らし

「焼きもの」といえば西日本のイメージですが、大都会である東京からほど近い北関東の里山、笠間にも、古代から続く陶芸の歴史が息づいています。 茨城県の中央に位置する笠間は、日本各地に点在する窯業地のひとつです。 ローム層から…