陶芸窯を知る

陶器や磁器のような陶芸作品は、600~1300度の熱で焼成(しょうせい)して作られます。それゆえに、日本では陶磁器のことを「焼きもの」と呼ぶことも。

人類はおおよそ3万年以上前から「粘土を焼くと硬くなり水に溶けなくなる」という焼きものの手法を得ていました。また、現在、日本では約1万6500年前に作られたとされる土器が発見されています。紀元前数千年前から、人々は焼きものを作り、生活の質をあげていたのです。

縄文土器のような古代のうつわは「野焼き」という、軽く地面に穴を掘って保温や防風効果を高めた焚き木に土器を入れて焼く単純な方法で作られていましたが、時代を経るにつれ、より高温で焼成できる窯を開発し、陶磁器の質を上げていきました。

そして現代では、ガスや電気を使って、家庭内でも火事をおこさず安全に高温で焼成できる機械も開発され、また粘土などの材料の流通も非常に広く行き渡るようになり、陶芸作家の幅も広がりました。

私たち人類の文明を象徴するような、この「焼きもの」の窯。この「窯」にはどのような種類があるのか、今回は、薪を燃料にする窯を中心に、歴史を遡りつつ順に見ていきましょう。

21 Shares:
You May Also Like
続きを読む

工芸品に使われる木 その2

前回の「工芸品に使われる木 その1」では、針葉樹を中心に、軽く柔らかい木材をご紹介しました。引き続き「工芸品に使われる木の種類」について、今回は硬く、そしてより細やかな工芸作品に向いている広葉樹を中心に見ていきましょう。…
続きを読む

「膠」のはなし – 守りたい伝統の素材 –

日本伝統の工芸や美術には、漆や木工、陶芸のほか、日本画や紙細工、金箔などがあり、繊細な素材を用いて、驚くほどに美しい表情を作り出します。 特に、岩絵具を使い紙に描く日本画や、紙と木を組み合わせる貼り箱のような、二つ以上の…
続きを読む

工芸品に使われる木 その1

現代、私たちが普段使っている食器は陶磁器のものが主流ですが、明治時代以前は木で作られた「木椀」がメジャーでした。日本は国土の70%もの地域が森林に恵まれた「木の文化」の国であり、縄文時代の古代から現代に至るまで、木を用い…