光を反射して輝くガラスは、今や私たちの生活に欠かせないものです。昼間に室内でも明るい空間で過ごすことができるのは、光を透過するガラス窓のおかげ。また、コップやサラダボウルなど、清涼感のあるイメージのうつわも、あたりまえのように身近にある道具です。
初心者にも触れやすい陶芸と異なり、ガラス工芸は専門の設備が不可欠であるため、作家も比較的少数派。個人のガラス作家との出会いは陶芸家と比べると貴重といえるかもしれません。
日本では、江戸硝子や薩摩切子など、独特なガラス工芸の様式や技術が発展しています。
現在、日本で作られている多くのガラス工芸はヨーロッパの技術を応用したものですが、実はガラスの加工自体はすでに弥生時代ごろより国内で行われていたといいます。
ガラスは身近な素材であっても、意外とその歴史や作家の実態については知られていないのではないでしょうか。
今回は、日本のガラス工芸を通じて、心地よい暮らしを探してみました。