こんにちは、工芸と心地よい暮らしを探すメディアontowaです。
映画「バカ塗りの娘」は、当メディアの注目作品として紹介させていただいています。
これまでの記事は👉 映画バカ塗りの娘
また、「津軽塗」のことを知らなかったけど興味が湧いてきた方には、当メディアの記事「バカ塗りこと津軽塗の魅力」もオススメさせていただいています。(本記事は映画公開まで無料公開とさせて頂いております。)
さて、この度、この度、堀田真由さんと小林薫さんが実際に挑戦した津軽塗の工程を長回して見せたこだわりの本編シーンが解禁されましたので、紹介いたします。
津軽塗の塗りと研ぎ、漆と語るふたり、監督の想い
今回解禁された映像は、津軽塗のある技法の工程の一部です。
津軽塗の代表的な技法のどの技法のシーンか、映像をみてわかりますでしょうか?
木椀に丁寧に色漆で加色していく小林さん演じる父・清史郎の手元と、それに熱視線を送る堀田さん演じる娘・美也子の眼差しから始まります。
美也子は父から受け渡された木椀に手際よく緑の色漆を塗っていき、父はそれに更に漆を重ねていきます。
木椀が美也子に受け渡される時に鳴る木と木が触れ合う音と、清史郎の刷毛が木地の上を滑る音、二人の間に会話はありませんが、作業する音は何とも心地よく耳に響きます。
ヒグラシの鳴き声に夏の夕方を感じていると、遠くにねぷた祭りの太鼓と笛の音が聞こえ、それはまるで日本人の心の原風景にあるような瞬間です。
中盤からの映像は研ぎのワンシーンが解禁されています。
「このくらいで」と漆の研ぎ具合を娘に伝えるのは父というよりも師としての姿ですが、二人揃ってカップアイスを黙々と頬張る間は親子の時間がゆっくりと流れているようにみえます。
鶴岡監督は、彼らが工房で漆塗りに向き合うこのシーンについて並々ならぬ熱を持っていて、「省略しすぎてしまうと、津軽塗がものすごい数の工程を踏んで作られているものだということが伝わらなくなってしまうので気をつけました。」とのこと。
「ひとつひとつの工程をしつこく見せるぞ!という思いで撮りました。編集した時もじっくり見せることを意識してカットするのを我慢したし、本物を作っている動きだったり音だったりを感じてもらいたいという狙いで、かなり長尺を割いています。」とそのこだわりを明かしてくださいました。
堀田さんは、本作の撮影を通し津軽塗に初挑戦されました。
ご自身も実際に津軽塗の箸を愛用しているとのことで、「今だからこそ伝統工芸に触れるべきです。」と。
そして、「最新な物が次から次へと産まれ機械化・自動化が主流になってきた今改めて、日本の美しい伝統工芸に触れ何を感じ受け取るか、そして伝授していくことの厳しさとどう向き合っていくのか津軽塗りを通して繋がる家族の物語から何か感じ取っていただけると幸いです。」と語ってくださいました。
監督は津軽塗に触れたことで自身の映画制作に対する価値観にも影響があったとのこと。
「バカ塗りの「バカ」とは、ひたむきさを表す「バカ」です。津軽塗と出会い、ものづくりに対する慎ましくも純度の高い情熱に触れ、私もこんなふうに映画をつくりたいと思いました。1カット1カット丁寧に、漆を塗り重ねるように撮る。色鮮やかな模様を研ぎ出すように、登場人物たちの個性で画面を満たす。堀田さん、小林さんはじめ、素晴らしい俳優さんたちとご一緒することができましたし、弘前の皆さん、津軽塗の職人さんたちに、本当の意味で支えていただきました。みんなでつくったこのひたむきな作品を、たくさんの方に楽しんでいただけたら幸いですし、津軽塗の魅力を知っていただけたら嬉しいです。」 と鶴岡監督。
ものづくりにかける輝かしい情熱を、丁寧に、神聖に描き切った「バカ塗りの娘」
実際にぜひ、劇場で観ていただきたいと思いますが、今回解禁にとなった映像も、本作で流れる津軽塗の制作シーンのごく一部です。この製作中のお椀がどんな感じで完成するか是非、劇場で観てみてください。
津軽塗の塗りと研ぎのシーンを堀田さんと小林さんが丁寧に熱演され、鶴岡監督がこだわった映像と音が凝縮された制作シーンと津軽塗の持つ魅力に、きっと癒されることでしょう。
この静かなる力強さを是非劇場でゆっくりと体感してみてください。
映画公開記念のタイアップも
また、本映画は、8月2日より西武池袋本店とのタイアップが決定し、本作の公開を記念して映画鑑賞券があたるTwitterキャンペーンや、オリジナルグッズがもらえるお買いあげ先着プレゼントなどのキャンペーンを実施中とのこと。
会場7階(北B2)「くらしのぎふと」では、<[ニッポンのいいもの 特別企画]津軽塗 特別販売会>が開催され、職人の技が光る青森の伝統工芸品「津軽塗」の汁椀やお箸などが紹介されています。この機会にぜひ、津軽塗の魅力を感じてみてください。
西武池袋本店タイアップ 〈公開記念プレゼントキャンペーン〉 概要
★【Twitter】映画『バカ塗りの娘』映画鑑賞券が当たる!フォロー&リツイートキャンペーン
・応募期間:2023年8月2日(水)~15日(火)
・当選人数:20組40名さま
・プレゼント内容:映画『バカ塗りの娘』映画鑑賞券(1組2名さま)
※対象のツイート
https://twitter.com/seibu_ike/status/1686542488826494982
★映画『バカ塗りの娘』お買いあげプレゼント
・会期:2023年8月2日(水)~31日(木)
・対象売場:7階(北B2)=くらしのぎふと
会期中、対象売場で税込5,000円以上お買いあげいただいた先着100名さまに
「映画『バカ塗りの娘』オリジナルてぬぐい(1枚)」をプレゼント。
※数に限りがございます。なくなり次第終了いたします。
※くわしくは売場係員までおたずねください。
★[ニッポンのいいもの 特別企画]津軽塗 特別販売会
・会期:2023年8月2日(水)~31日(木)
※ 最終日8月31日(木)は、当会場のみ午後5時にて閉場いたします。
・会場:7階(北B2)=くらしのぎふと
キャスト登壇の試写会も、8月5日の弘前からいよいよスタートで、映画の全国公開は、2023年の9月1日から、青森県は先行公開で8月25日からです。
本作品との出会いをキッカケに、日本の漆芸、工芸にも興味を持っていただき、楽しんでいただけたらと思っています。
本作品が一人でも多くの方に届きますよう、一緒に盛り上げてまいりましょう。
映画「バカ塗りの娘」
2023年9月1日(金)全国公開 / 8月25日(金)青森県先行公開
【ストーリー】
「私、漆続ける」その挑戦が家族と向き合うことを教えてくれた――
青木家は津軽塗職人の父・清史郎と、スーパーで働きながら父の仕事を手伝う娘・美也子の二人暮らし。家族より仕事を優先し続けた清史郎に母は愛想を尽かせて出ていき、家業を継がないと決めた兄は自由に生きる道を選んだ。美也子は津軽塗に興味を持ちながらも父に継ぎたいことを堂々と言えず、不器用な清史郎は津軽塗で生きていくことは簡単じゃないと美也子を突き放す。それでも周囲の反対を押し切る美也子。その挑戦が、バラバラになった家族の気持ちを動かしていく――。
【クレジット】
堀田真由/坂東龍汰 宮田俊哉 片岡礼子 酒向 芳 松金よね子 篠井英介 鈴木正幸
ジョナゴールド 王林/木野 花 坂本長利/小林 薫
監督:鶴岡慧子 脚本:鶴岡慧子 小嶋健作
原作:髙森美由紀「ジャパン・ディグニティ」(産業編集センター刊)
企画プロデュース:盛 夏子 プロデューサー:遠藤日登思 松岡達矢 福嶋更一郎
ラインプロデューサー:大川哲史
撮影:髙橋 航 照明:秋山恵二郎 録音:髙田伸也 音響効果:齋藤昌利 美術:春日日向子
装飾:松尾文子 衣裳:藪野麻矢 ヘアメイク:光岡真理奈
編集:普嶋信一 音楽:中野弘基 スクリプター:押田智子 スチール:蒔苗 仁 助監督:栗本慎介
製作:「バカ塗りの娘」製作委員会 制作プロダクション:アミューズ映像企画製作部 ザフール
配給・宣伝:ハピネットファントム・スタジオ
(C)2023「バカ塗りの娘」製作委員会
2023年/日本/カラー/ビスタ/5.1ch/118分
公式サイト:https://happinet-phantom.com/bakanuri-movie/
公式Twitter:@bakanuri_movie
公式Instagram:@bakanuri_movie