「膠」のはなし – 守りたい伝統の素材 –

cfd275b7fe5f77bc03b1dece905d4351 画像

日本伝統の工芸や美術には、漆や木工、陶芸のほか、日本画や紙細工、金箔などがあり、繊細な素材を用いて、驚くほどに美しい表情を作り出します。

特に、岩絵具を使い紙に描く日本画や、紙と木を組み合わせる貼り箱のような、二つ以上の素材を組み合わせるときには、欠かすことができない素材があります。その素材とは、接着剤のこと。

日本の工芸の多くは、「膠(にかわ)」という接着剤を使います。この耳慣れない、思いがけない材料から作られる、工芸にとって特別な接着剤についてお話ししましょう。

0 Shares:
You May Also Like
19206e97626459b457cc9440fbbeb42e 画像
続きを読む

「青花」染め物の下絵に咲く花の青

草花や木の実など、自然の材料から抽出された色で布や紙を染める染色技術。日本では自然素材を使った染め物は「草木染め」と呼ばれていますね。 明治時代に化学染料が輸入されるまでは、日本の全ての染め物は草木染めでした。現在でも、…
00198934d0bd6eb33ff5b26075764823 画像
続きを読む

「研ぎ炭」とは何? – 守りたい伝統の素材 –

「漆芸」とは、漆を使った工芸品、およびその技術や分野のことを指します。もっとカジュアルにいえば、「漆器」や「塗りもの」のこと。 漆は、ポリウレタンなどの合成樹脂と違い、天然の樹脂塗料です。抗菌、殺菌性を持ち、堅牢で柔軟な…