せともの、石ものなどとも呼ばれる磁器のうつわは、日本では主に西日本において、17世紀江戸時代初期ごろ発展しました。
起源は16世紀安土桃山時代に朝鮮の陶工たちによる登り窯の開窯、高温焼成技術および磁器の精製法の伝来に基づきます。
17世紀は全国的に磁器製造が薦められた時代。
そして伊予国大洲藩(いよのくにおおずはん)、現代の愛媛県砥部町周辺でも、「砥部焼(とべやき)」と呼ばれている磁器が作られ、現代までおよそ250年の歴史を紡いできました。
砥部焼は、有田焼と比べると鉄分を多く含むことから、やや青みが強く、焼き方によっては象牙色にも発色します。
ぽってりとした厚みのある形と独特な染付の模様も魅力的で、全国に愛好家も多いやきものです。
今回は、毎日の食卓と相性が抜群の白磁である砥部焼の魅力について、深く掘り下げてみましょう。
まずはその歴史から追っていきます。