日本には、季節の変わり目を把握するための節目の日として「雑節」という暦日が設けられています。
節分やお彼岸が雑節にあたりますが、「社日」のことはご存知でしょうか?
「しゃにち」と読むこの節は年に2回、春分と秋分に最も近い戊の日(つちのえ=十干のひとつ)がこれにあたります。
令和5年(2023年)の場合は、3月21日と9月26日になります。
春分の社日は「春社(しゅんしゃ/はるしゃ)」、秋分の社日を「秋社(しゅうしゃ/あきしゃ)」といいます。
社日は、産土神(うぶすながみ)=土地の神をまつり、五穀豊穣を願い収穫を感謝する祭日であり、春社は農業を始める日、秋社は収穫をする日としても考えられ、全国各地でさまざまな風習や伝承として伝わっています。
しかし、社日は節分などに比べて、あまり知られていない祭日ではないでしょうか。
今回は、社日の由来や過ごし方、ゆかりのある工芸品について紹介していきます。