心地よい久米島紬のある暮らし

沖縄の久米島は「紬の島」とも呼ばれます1

久米島は本島から西方へおよそ100キロの位置に浮かぶ島であり、旧琉球王朝の頃から紬が作られていたといわれています。

中国大陸や東南アジアの貿易の中継地であった琉球諸島には、さまざまな貴重な品物や文化、技術が流れ込みました。

それらの技術を参考にし、沖縄では独自の工芸技術が発展してきました。

そして、15世紀の後半に中国から養蚕織機が伝わったことが、「久米島紬」のはじまりと伝えられています2

民藝運動の主導者である柳宗悦をはじめ、多くの工芸の愛好家を魅了した久米島紬。

その歴史は、近代以降に島の主要な産業となるまで苛酷な歩みでした。

久米島紬の美しさ、その精神を知るために、まずはその歴史から紐解いてみましょう。

0 Shares:
You May Also Like
続きを読む

柔らかく、しなやかな牛首紬の魅力

「牛首紬(うしくびつむぎ)」とは、石川県の南部に位置する白山市で作られている、伝統ある紬です。 牛首紬は特別な蚕の繭を使い、製糸の段階から伝統的な製法で作られています。 紬生地は通常、紬糸と呼ばれる絹糸で織る先染めの織物…
続きを読む

津軽塗テーマの映画「バカ塗りの娘」堀田真由さんと鶴岡監督が弘前ねぷた祭りにサプライズ参加!青森県完成披露舞台挨拶も

こんばんは、工芸と心地よい暮らしを探すメディアontowaです。 映画「バカ塗りの娘」は、当メディアの注目作品として紹介させていただいています。 これまでの記事は👉 映画バカ塗りの娘 また、「津軽塗」のこ…
続きを読む

「KAWAII」こけし

みなさんご存知の日本の民藝品「こけし」。 実家や祖父母の家に飾られているという人も多いのではないでしょうか。 主に東北の民芸品として伝わるこけしですが、世界中にコレクターがいるほど注目度が高まっているんです。 かわいい、…
続きを読む

鼓の調べ

古代から日本に伝わる打楽器の形状として最も古い「鼓(つづみ)」。片腕で抱えられるほど小型の太鼓で、遣隋使の帰還とともに大陸より日本に伝来したといわれていますが、縄文時代にはすでに太鼓を用いた文化は存在していたとも推測され…
続きを読む

絣の魅力 – 糸が紡ぐ繊細な美の世界 –

着物には「格」があるといわれており、生地に使われる素材や技術が高尚であるほどフォーマルな場で着られます。 しかし、お茶会や会食などに常日頃から出席する訳でもない限り、格の高い着物を着る機会はそう多くないはずです。 むしろ…