千葉県の南房総、かつて「房州」と呼ばれた地に受け継がれてきた伝統工芸品である「房州うちわ」。
丸亀うちわ、京うちわと並ぶ日本三大うちわのひとつであり、全体的に丸みを帯びた意匠が特徴です。
自生する良質な女竹(めだけ)を材料に、持ちやすい手と立体的に編み込まれた「窓」が魅力的。
和柄や浴衣の布地を用いたもの、素朴なパターンを用いた現代的なアレンジまで、デザインも豊富です。
竹うちわの中でも優美さを感じさせる房州うちわは、浴衣など和装とも相性が抜群。
近年、涼をとるには電化製品が必須の暑さが続きますが、日本の夏の「粋」という美意識も手放したくないところです。
この夏、房州うちわの魅力を探り、心地よい夏の過ごし方のヒントにしてみましょう。