硬質で美しく、品質の高いことで知られている日本の陶磁器の中でも、ひときわ鮮やかな色彩をはなつ九谷焼。石川県を代表する工芸の一つです。
赤、青、緑、紫、黄の五色を用いる「五彩」は九谷焼の代名詞として有名ですが、「金蘭手」という金彩や銀彩を用いた、いっそうきらびやかな様式もあります。
非常にカラフルな陶磁である九谷焼は、国内のみならず海外でも”Kutani”の名で世界の陶磁器ファンを魅了しています。食卓の上でも楽しげな印象を与え、また装飾品としても価値が高く、贈答品としても時代を問わず活躍してきました。
今回は、九谷焼の歴史を振り返りつつ、その美しさの秘密を探ってみました。