常滑焼(とこなめやき)は、愛知県の知多半島の常滑市で生産される焼きもののこと。1948年ごろに他の5つの産地とともに日本六古窯に指定され、また2017年には日本遺産の一つに認定された、日本の陶芸文化の粋です。
きめ細かな手触りと鮮やかな朱色の土肌が特徴的な常滑焼は、現在では日本有数の急須の産地としても名高い焼きもの。釉薬をかけない赤土の素地が茶の渋みを吸着し、味をまろやかにするといい、「常滑焼の急須で煎れたお茶は美味しい」という評判が全国的に知られています。
ただ、常滑焼が急須の産地として有名になったのは、明治時代以降のこと。常滑焼が生まれてから現在に至るまでのおよそ千年の歴史の中では、意外なほど最近のことだったりします。
日本六古窯の一つであり、毎日の暮らしにほっと一息を添える急須の一大産地でもある常滑焼。
今回は、その魅力をもっと知るために、歴史や特徴を中心に学んでみたいと思います。
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